鉄分の重要性

こんにちは!

水戸市の整体院、整体CURAです。

当院は、つらい様々な症状の根本改善を行う整体院です。

 

根本改善を行っていく上で、お客様の普段の食生活というのも非常に重要な要素になります。

 

前回の記事では、タンパク質の重要性について記載させていただきました。

詳しくはこちらをご覧ください。

タンパク質の重要性

現在の日本質的栄養失調状態になっていることが多いことを認識する必要があります。

 

そこで本日は、身体を作るのに重要な鉄分について詳しく解説していきたいと思います。

鉄分不足

現在の日本人は、約9割タンパク質が不足していると言われています。

日本人の約9割が鉄分不足といわれる原因は、いくつかの要因が関係しており、以下に主な原因を挙げます。

食事の偏り

【動物性食品の摂取不足】

日本人の食生活は魚中心から野菜や炭水化物中心に変わってきました。特に若い女性やダイエット中の人々は、カロリー制限や脂肪を避けるために肉や内臓肉の摂取を控えることが多く、これが鉄分不足の一因となっています。

【植物性食品の摂取増加】

植物性食品に含まれる非ヘム鉄は吸収率が低く、また吸収を阻害する成分(フィチン酸やシュウ酸)も含まれるため、十分な鉄分を摂取しにくいです。

吸収阻害因子の影響

【フィチン酸】

穀物や豆類に含まれるフィチン酸は、鉄分の吸収を阻害します。パンや米などを主食とする日本人にとって、これらの食品は鉄分の吸収を妨げる可能性があります。

 

【カルシウム】

牛乳や乳製品に含まれるカルシウムも鉄分の吸収を妨げることが知られています。カルシウムの摂取が多いと、相対的に鉄分の吸収が低下する可能性があります。

生理的要因

【月経】

女性は月経による出血で鉄分を失いやすいため、鉄分不足に陥りやすいです。特に重い月経がある女性は、鉄分の補給がより重要です。

 

【成長期の需要増加】

子供や若者は成長期に鉄分の需要が高まりますが、食事で十分に補えないことがあります。

調理方法や生活習慣

【加工食品の増加】

現代の食生活では加工食品の摂取が増えており、これらの食品は鉄分が少ないことが多いです。

 

【食事の質の低下】

ファーストフードやインスタント食品の摂取が増え、栄養バランスが崩れがちです。これが鉄分不足を助長しています。

医療的・健康的要因

【消化器系の疾患】

胃腸の手術や消化器系の病気(潰瘍性大腸炎、クローン病など)は鉄分の吸収を妨げることがあります。

 

【過剰な運動】

アスリートや過剰な運動をする人々は、発汗や筋肉の微小損傷によって鉄分を多く消費しやすくなります。

 

鉄分の生理学的役割

1:酸素の運搬

鉄分はヘモグロビンという赤血球の主要成分に含まれており、酸素を肺から全身の組織に運搬します。ヘモグロビンは酸素分子と結合し、酸素を効率的に運ぶために鉄分が不可欠です。

 

2:ミオグロビン

鉄分は筋肉内のミオグロビンにも含まれており、酸素を筋肉に供給する役割を果たします。これにより、筋肉がエネルギーを生成し、活動を維持するのを助けます。

 

3:酵素の機能

鉄分は多くの酵素の補因子として機能し、細胞の代謝プロセスにおいて重要です。例えば、エネルギー生成に関与するシトクロムという酵素群に鉄が含まれています。

 

4:免疫機能

鉄分は免疫細胞の機能にも影響を与え、体が感染と戦う能力を高めます。

鉄分の解剖学的な観点

1:骨髄

赤血球が生成される場所であり、鉄分は赤血球の生成に不可欠です。

 

2:肝臓

鉄分の主要な貯蔵場所の一つで、フェリチンというタンパク質に結合して貯蔵されています。

 

3:脾臓

古くなった赤血球を破壊し、その中の鉄を再利用する役割を持っています。

鉄分不足による体の異常

1:鉄欠乏性貧血

鉄分が不足するとヘモグロビンの生成が減少し、貧血を引き起こします。これにより、疲労感、めまい、息切れ、頭痛などの症状が現れます。

 

2:免疫機能の低下

鉄分不足により免疫細胞の機能が低下し、感染症にかかりやすくなります。

 

3:発育障害

成長期の子供において鉄分不足は正常な成長と発達を妨げる可能性があります。集中力の低下や学習障害の原因となることもあります。

また、鉄分もタンパク質も心を落ち着かせるセロトニン、喜びを感じさせるドーパミンなどの脳内神経伝達物質を生成するのに欠かせない栄養素です。セロトニンやドーパミンが不足するとそわそわしやすくなり、じっとしていられなくなったり、ウロウロしたりという問題行動が起きやすくなります。

 

4:皮膚や爪の異常

鉄分不足により、皮膚が乾燥し、爪がもろくなることがあります。

 

5:心血管系の問題

重度の鉄欠乏は心臓に負担をかけ、心拍数の増加や心臓肥大を引き起こすことがあります。

鉄分を多く含む食材

動物性食品

動物性食品には、吸収率の高いヘム鉄が含まれています。

 

1:赤身の肉(牛肉、豚肉、羊肉など)

特に牛肉のレバーやステーキは鉄分が豊富です。

 

2:内臓肉(レバー、ハツなど)

鶏のレバーや牛のレバーは特に鉄分が多く含まれています。

 

3:魚介類(カツオ、マグロ、イワシ、アサリなど)

特に貝類(アサリやムール貝など)は鉄分が豊富です。

植物性食品

植物性食品には非ヘム鉄が含まれており、吸収率はやや低いですが、ビタミンCと一緒に摂取することで吸収が促進されます。

 

1:豆類(レンズ豆、大豆、ヒヨコ豆、インゲン豆など)

豆腐や納豆、大豆製品も良い鉄分源です。

 

2:ほうれん草やケール

特にほうれん草は鉄分が豊富ですが、シュウ酸も含まれているため、吸収がやや抑制されることがあります。加熱調理するとシュウ酸の影響が軽減されます。

 

3:全粒穀物(オートミール、全粒パン、キノアなど)

特に鉄分が強化されているシリアルやパンも有効です。

 

4:ナッツや種子(カボチャの種、ゴマ、アーモンドなど)

カボチャの種やひまわりの種は鉄分が多く含まれています。

効率的な摂取方法

1:ビタミンCと一緒に摂取

 鉄分の吸収を助けるビタミンCを含む食品(オレンジ、キウイ、イチゴ、ピーマンなど)と一緒に摂取すると効果的です。

 

2:鉄分の吸収を妨げるものに注意

カルシウムやタンニン(紅茶やコーヒーに含まれる)、フィチン酸(穀物や豆類に含まれる)は鉄分の吸収を妨げるため、これらの摂取タイミングに注意が必要です。

 

3:料理法の工夫

酸性の食品(トマトソースなど)と一緒に調理すると、非ヘム鉄の吸収が促進されます。

鉄製の調理器具を使用すると、料理中に微量の鉄分が食品に溶け出し、摂取量を増やすことができます。

 

これらの食材をバランスよく取り入れることで、鉄分を効率的に摂取することができます。

鉄分と神経伝達物質について

セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の合成と機能には、タンパク質のほかにも鉄分が重要な役割を果たします。

セロトニンと鉄

セロトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸から合成されます。この過程で、トリプトファンヒドロキシラーゼという酵素が関与しています。トリプトファンヒドロキシラーゼは、酸化反応を助けるために鉄を補因子として利用します。鉄が不足すると、この酵素の活性が低下し、セロトニンの合成が効率的に行われなくなるため、気分障害や睡眠問題などが生じる可能性があります。

ドーパミンと鉄

ドーパミンは、チロシンというアミノ酸から合成されます。チロシンからドーパミンを生成する過程においても、チロシンヒドロキシラーゼという酵素が必要です。この酵素もまた、鉄を補因子として使用しており、鉄が不足するとドーパミンの合成が妨げられます。ドーパミンは報酬や快楽、注意の調節など多くの重要な脳機能に関与しているため、その合成障害は認知機能障害やパーキンソン病などのリスクを高める可能性があります。

鉄のその他の機能

鉄は、神経伝達物質の合成だけでなく、エネルギー産生のために必要なミトコンドリアの機能にも関与しています。また、ミエロペルオキシダーゼなど他の多くの酵素の構成要素としても機能しており、鉄不足は広範な生理的影響を及ぼすことがあります。

 

鉄分は、セロトニンやドーパミンといった脳内神経伝達物質の合成において重要な役割を果たします。適切な鉄の供給は、これらの神経伝達物質の正常な合成と機能保持に必須であり、全体的な脳の健康と機能を維持するためにも重要です。

まとめ

鉄不足は、神経伝達物質の合成障害や広範な生理的影響を及ぼします。

整体で体の歪みやバランスを整えていくと同時に、日頃の疲労に負けない回復力を上げていくためには、これらの点も考慮しながらバランスの取れた食事を心がけて健康的な体作りをしていくことが重要です。

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