変形性膝関節症

変形性膝関節症とは、膝関節のクッションの役割をしている軟骨がなんらかの原因ですり減っていき、変形したり関節炎を起こすことによって痛みなどが起こる病気のことです。

中高年の方に多い膝の病気ですが、特に女性に多く見られ５０歳を超えると患者さんの数が増えてきます。

日本国内だけの患者数でも７００万人いると言われていて、とてもメジャーな病気ですが歳のせいだからと諦めている方も数多くいます。

膝の病気なだけに歩くのが大変だったりして行動が狭められることで色々な病気の原因にもなり得てしまうものなので適切なケアがとても重要になります。

初期症状：
症状は、人によって異なりますが一般的には初期段階では階段の上り下りや歩き始める時に痛みを感じたり、正座やしゃがむという動作がツラくなってきます。

中期症状：
初期症状を放置しておくと、たまに出ていた痛みがはっきりと感じてきて、膝が完全に曲がりきらなくなったり伸びきらなくなってきます。

階段の上り下りがさらにツラくなり、特に下りがツラいことが多いです。
また、炎症も起きてくるため膝がむくんだり、熱感があったり、水が溜まったりして膝が重だるくなってきます。

この段階で、変形が進んでいる場合は膝に力の入る動きをすると、ゴリゴリやコリコリといった音が出てくる場合もあります。

末期症状：
さらに痛みが強くなってくると、日常生活もままならないほどになります。
歩くだけで痛みが出たり、夜間痛といって夜寝ているだけで痛みを感じたりします。

動く範囲が極端に狭くなるので、外に出かけることも少なくなりストレスが溜まりうつ病になったり、高齢者の場合は認知症を併発することもあります。

変形性膝関節症は早めの対処法が望まれますが、なぜ変形性膝関節症になってしまうのでしょうか？
一般的に言われている変形性膝関節症の原因についてお伝えしていきましょう。

変形性膝関節症の原因は大きく分けて２種類に分類されます。
それは、発生の原因が曖昧なものと、明確なものの２種類です。

発生の原因が曖昧なものは「一次性変形性膝関節症」と言われていて、以下のような要因で発生すると言われています。

などです。

そして、原因がはっきりしているものを「二次性変形性膝関節症」と言い以下のような要因があります。

以上のようなはっきりとして原因がある場合です。

変形性膝関節症の原因といっても様々なものがあってこれだけが原因だということはありません。
色々な要因が絡み合って発症することが多いようです。

では、変形性膝関節症になってしまった場合の対処法はどのようなものが行われているのでしょうか？
次は一般的に行われている変形性膝関節症の対処法についてお伝えしていきましょう。

膝が痛いと動くことが億劫になってしまいます。
そのため、運動はもちろん短時間でも歩くといったことをやらなくなってしまいます。

そうなってしまうと完全に悪循環です。

膝が痛い時は安静にしてしまいがちですが、動かさないとどんどん筋力が落ち膝関節に負担がかかってしまうので運動は必ず行った方が良いです。

少し、痛みがあったとしても積極的に歩いて関節に血流を流して行くことで痛みが引いてくることがありますので筋力増強というよりもウォーキングなどで積極的に動かしましょう。

変形性膝関節症の時に主に整骨院でよく行われる対処として超音波や低周波のようないわゆる電気と言われるものや、ホットパックや赤外線などの温熱療法などの物理療法が行われます。

１０分ほど、電気をかけて筋肉を柔らかくして骨が元の位置に戻りやすくしたり、膝に痛みがある場合などにその痛みを一時的に緩和することを目的として行われることが多いです。

変形性膝関節症が要因で出てく膝の痛みの時に行われる薬物療法は大きく分けると２種類に分類されます。
それは、口から直接摂取する内服薬と、痛みのある患部に直接貼ったりする外用薬の２種類です。

内服薬

基本的に最初に処方されるのが、炎症をしずめて痛みを軽くする目的の消炎鎮痛剤の飲み薬です。消炎鎮痛剤の飲み薬には吐き気や胃のむかつきといった副作用があるため、胃の弱い方には胃腸薬もあわせて処方されます。

外用薬

直接、痛みのある患部に貼るいわゆる湿布やモーラステープと呼ばれるものです。

外用薬は炎症を抑える抗炎症作用のあるものや、痛みを直接おさえる鎮痛作用をねらったものなど症状に応じて使い分けられます。

内外用薬でダメな場合は、膝に直接痛み止めの注射を行ったり軟骨成分であるヒアルロン酸を注射して痛みの軽減を行います。

ただ、ここまで紹介したもののほとんどは応急処置や一時しのぎにしかすぎず根本的な解決にはなることはほとんどないでしょう。

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